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印刷: 前田精版印刷

著者 稲継 泰朗(C)

出版社: 友月書房 (2007/12/1)

  ISBN-10: 4877873570

ISBN-13: 978-4877873578  



  幼い頃、三木駅の近くに住んでいたので、物心がつく頃から私は三木鉄道が大好きで、そのことが今の私につながっていて、鉄道が大好きな人生を送っています。

  私が7年前に兵庫に帰ってきたとき、すぐさま三木鉄道へ写真を撮りに行こうと思い立ちました。
  そのとき私のこどもごころがよみがえりました。駅員さんの安全に列車運行を遂行しようとする姿に、とても感銘を受けたのです。あこがれ、かっこいい、そんな忘れかけていたこどもの気持ちを。列車の誘導、スタフの受け渡し、出発オーライ、列車確認、信号確認など、ほれぼれする機敏な動きに見とれて、時間を忘れてしまったかのように、鉄道というものに引き込まれていきました。

  そして私は写真を撮り続けました。美しい播磨平野に白い車両が生え、写真を撮ること自体が楽しくなり、フィルム200本以上をカメラに通しました。無我夢中というのはこのことでしょうか。三木駅の桜、青々と広がる田園風景、そば畑、雪の降る中、安全を守る鉄道マン、フィルム1コマ1コマに、いろいろな思い出があり、一期一会の出会いが詰まっていきました。これは私にとって、幸せでした。

  6.6kmの短い鉄道ですが、私にとって一期一会の出会い、家族との思い出、人のあたたかさを感じる愛着のある鉄道です。三木駅に飾っている写真を見られた方から、写真集を作ってほしいという声を多くお聞きし、自費出版でこの本を作るチャンスにめぐり合うことができました。この本が、みなさまに喜んでいただけ、こころに三木鉄道がいきつづけて頂けるだけで、本望の喜びです。

  三木鉄道株式会社をはじめ、いろいろな方の協力のもと、発行することができました。ここに厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

  ありがとう。さようなら。三木鉄道。2008年3月31日廃止。


 

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